誘拐の掟 (リーアム・ニーソン、この人に対して掟を破っちゃダメよ。96時間狙われるかも)
96時間シリーズとかラン・オールナイトとかリーアム・ニーソンのアクション映画は大好きなので、「誘拐の掟」を見てみました。
あらすじ
断酒会に行ったりしていて一見するとダメそうな、でもキラリと光る鋭いものを感じさせる元刑事の探偵マットが主人公です。犯人逮捕の際に子供を誤って射殺してしまった暗い過去を持っているせいか、どことなく孤高の人と言う印象があります。
そんなマットにある依頼が舞い込んできます。ある男性が妻を誘拐されたので犯人を見つけて欲しいと言うもの。 始めは警察に頼めよと依頼をつっぱねるのですが、その男性は麻薬のディーラーなので警察には頼れないと助けを求めます。
その後、犯人に身代金を払ったのにバラバラにされて殺された事や、殺す前にレイプしてその様子の録音テープを旦那さんに送りつけて来ている事など「誘拐の掟」破りな犯人の行動に怒りを覚えて依頼を引き受ける事にします。
調べを進めるうちに同じ犯人によるものと思われる誘拐殺人事件が他にもあることや被害者が麻薬取引の関係者であると言う共通点を見つけます。 犯人は誰なのかなぜ麻薬取引の関係者を狙うのか?というお話です。
【レビュー】
とにかく最近のリーアム・ニーソンは誘拐がらみで大活躍ですね。96時間では奥さんや娘さんを誘拐されたんですが、今回は探偵としての調査になります。でもなんとなく96時間のときの元CIA工作員というイメージが強いので探偵としての足を使った地道な調査は似合わないなぁと言う感じがします。もっと派手にやってほしかったなと。
全体の印象としては暗いですね。主人公のマットが孤高の人なのでとても暗いです。最初依頼を持ってくるのは断酒会で会った浮浪者みたいやつで、誘拐殺人に見舞われた今回の依頼者の弟です。そのシーンもマットは汚い場末のダイナーみたいとこで1人で飯食ってるんですよ。なんかカッコよくないんですよね。
奥さんを殺された依頼者の麻薬ディーラーはカッコいいです。ダン・スティーブンスと言うイギリスの俳優さんなんですが、「ザ・ゲスト」という映画で超人的な能力を持った元兵士役をやって人を殺しまくってたんですが、今回もクールでいい感じです。
ストーリーはと言うと、暗いですけど謎もあるし一緒に紐解いていく感じもあるので没頭して見られます。犯人が残虐非道なので早く捕まえてボコボコにしてやりたい感も出てますし、マットにすんなり感情移入して「くっそーどこ言ったあいつらー」と思いながら見てました。
ま、よく考えられた脚本だなと思いますよ。暗い中にも明るいエッセンスが入っていますし。 マットは捜査の過程で家なき子の黒人少年と出会うんですが、その子がマットの影響で探偵の真似事をして見たり、マットの家に遊びにきたり、絆がだんだんと生まれてくる様子は唯一明るい要素として目を引くように出来ています。
その子が出てくるシーンは見ている人にもほっと出来る時間が訪れるので、暗くて緊迫した感じの続くこの映画も疲れずに見ることができます。緊張と緩和のバランスの取れた非常にいい映画だなと思いました。
レビュー俳句
「脚本が
良いと映画は
疲れない」
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