映画「白鯨との闘い」実話ゆえのもの悲しさがあります。
面白そうなパッケージだったので、クリス・ヘムズワース主演の映画「白鯨との闘い」を借りてみました。
巨大な鯨と闘うっていうのが、どんなモノか気になりますね。
しかも、実話らしいので驚きです。
「白鯨との闘い」のあらすじ
1850年、作家のハーマン・メルヴィルは、巨大な鯨と闘い沈没した捕鯨船「エセックス号」の最後の生き残りであるトーマスと言う男を訪ねました。
メルヴィルは、次回作の為にトーマスからエセックス号に何が起きたのか、その真相を聞きに来たのです。
トーマスはその体験の壮絶さからか、エセックス号については話したがりませんでした。
しかし、食い下がるメルヴィルと妻の説得に根負けし、ぽつりぽつりと語り始めます。
ここから舞台は1819年、鯨油が街灯やその他の燃料として重宝されていた時代に、捕鯨基地として栄えていたナンタケット島へと移ります。
一等航海士のオーウェン・チェイスは、次の航海からは船長になれると船主と約束しており、意気揚々と港へと向かいます。
けれども、船主達はナンタケット島の捕鯨一家の出身であるポラードに船長を任せる事に決めていました。
納得のいかないオーウェンでしたが、今回の捕鯨で成果をあげれば次こそは船長にすると言う念書を書かせ、船へと乗り込みます。
それが、捕鯨船エセックス号です。
若き日のトーマスも、このエセックス号に新米船乗りとして乗り込んでいました。
オーウェンとポラードは衝突を繰り返しながらも、なんとか鯨の群れを見つけ、最初の捕鯨には成功したものの、それ以来まったく鯨に出会う事はなく、南米を回り込み、未知の海域にまで来てしまっていました。
そして、そこで鯨の群れを発見しましたが、その中に見た事もない巨大な白いマッコウクジラがいたのです。
オーウェン達は臆する事なく巨大な鯨に挑んでいきますが、その巨体で船に体当たりされ、エセックス号は沈没してしまいます。
果たして、オーウェン達は、無事にナンタケット島へと帰れるのか? と言ったお話です。
「白鯨との闘い」のレビュー
映像に迫力があってとても面白い作品でした。
捕鯨の仕方や、鯨油の取り方など忠実に再現してあって驚きました。
※忠実かどうかは実際の取り方を見た事ないので、分からないんですけども。
トーマスが、倒した鯨の体のなかに潜り込んで鯨油を汲み上げているシーンは、グロくて少し気持ち悪くなりますが、昔の人は大変だったんだなとのん気に思ってしまいました。
乱獲で鯨の数が減っているという描写もあるので、獲れなくて良いと言う気持ちと、オーウェン達の頑張りを応援したい気持ちがぶつかり合って、複雑な心境になりました。
映画を観ながらそんな事を考えてしまう位入り込んでいたので、真に迫った良い映画だったんだと思います。
2部構成の映画だったのか、エセックス号が沈没させられてからは、オーウェン達の漂流になるんですけど、そこからは人間ドラマが描かれていて、それはそれで良かったです。
ぶつかり合っていたオーウェンとポラードも、漂流してからは船長と一等航海士ではなく、人間として語り合い、絆が生まれていく様は気持ちが良かったです。
けど、漂流がさらに長引き、仲間の死体を無駄にせずに食べてしまうのは、極限の状態で仕方ないとは言え、心苦しいシーンでした。
捕鯨がメインのシーンでは「オーウェン頑張れ」「でも鯨も逃げろ」と思い、漂流してからは「絆っていいね」「極限は残酷だ」と思ったり、感情の起伏が激しくなる映画でした。
でも、最後はまあまあハッピーエンドだったので気持ち悪さは無いです。
レビュー俳句
「オーウェンを
応援(おーうぇん)したけど
鯨も頑張れ!」
最後ダジャレかよ!
主演のクリス・ヘムズワースはこの映画にも出ています。