カイジの名言は、いつになっても僕の心を折りまくるのです
ふと読みたくなって、カイジを最初から読み返す事にしました。
「ざわざわ」したいと思います。
とりあえず、オーソドックスに順番通り「賭博黙示録 カイジ」から読んでいきます。映画化などもされているので、有名ですよね。
「賭博黙示録 カイジ」第一章:希望の船のあらすじ
毎日、ただただ自堕落に過ごしている、どちらかと言うとダメ人間の伊藤開司が主人公。憂さ晴らしに、ベンツのエンブレムを盗んだり、BMWに傷つけたり、高級車にイタズラするのが唯一の楽しみと言う男です。
そんなカイジのもとへ、遠藤と言う金融屋が訪れ、保証人になっていた友人が行方をくらましたので、その借金を払えと言ってきます。
しかし、カイジに払えるはずもなく居直るカイジに遠藤は、全額返済のチャンスをやろうと提案してきます。
エスポワールと言う船に乗り、そこでギャンブルに勝てば、借金がチャラどころかプラスに転じる事さえ可能だと言うのです。
この話を聞いたカイジは、はめられた事さえ気づかずに飛びつきます。
果たして、カイジはエスポワールで借金を帳消しに出来るのか? と言ったお話です。
第一章:希望の船のレビュー
ダメ人間のカイジが、大金のかかったギャンブルでその博打の才能を開花させていく、サクセスストーリーです。
底辺の人間模様や心理などが、心にグサッと刺さる言葉でつづられているので、心当たりが ある人が読めば、下手したら泣いてしまいかねないです。
自分が感情移入する人を間違うと落ちるとこまで落ちてしまいます。
試しに、安藤に感情移入して読んでみたんですが、それはもう卑怯で、卑屈で、汚いやつなんで、自分を許せなくなる事請け合いです。
関心するのは、やはりゲームですよね。「ジャンケン」と言う単純で誰もが知っているゲームを、ちょっとルールを足しただけであそこまで昇華させた発想は、やっぱり凄いですよね。
「賭博黙示録 カイジ」第二章:絶望の城のあらすじ
希望の船「エスポワール」を無事下りたカイジは、借金返済どころか更なる借金を抱え、くすぶった心のまま、コンビニのアルバイトをしていました。
すると、また遠藤が現れ、カイジを再びギャンブルへと誘います。
ちまちま働いても浮き上がれないと感じていたカイジは、ギャンブルへの誘いを半ば心待ちにしており、次こそ勝つと心に決め、参加を決意するのでした。
高層ビルにかかった鉄骨を渡る「鉄骨渡り」
カードゲーム「Eカード」
次々とギャンブルをこなし、遂には、船から続く一連のギャンブルを取仕切り、主催していた「帝愛グループ」の会長・兵藤と「ティッシュ箱くじ引き」で対決する事になります。
果たして、カイジは兵藤に勝つ事が出来るのか? と言ったお話です。
第二章:絶望の城のレビュー
「鉄骨渡り」のくだりは本当に何度読んでも、リアリティと臨場感がありますね。
作者の福本伸行は実際に「鉄骨渡り」をやって、泣きながら誰か落としてきたんじゃないかと思う程、追い込まれていく心情の描写がリアルで怖いです。
社会では席の奪い合いで椅子取りゲームだと例えているあたりは、もう心が締め付けられますね。「自分の席を確保する為には他人は落として当たり前」とカイジの心が変化していく様は見ごたえがありました。
その中に石田のおっさんとカイジのくだりが入っていて、「人間って捨てたもんじゃないよね」とも思わされるので、飴とムチが絶品です。
福本さんが啓発セミナーとかやったら、僕はイチコロではまってしまいますね。
「賭博黙示録 カイジ」まとめレビュー
いつ読んでもなんか怒られいるような、惨めな気持ちになりますが、残酷的に面白いです。
初めて読んだのは、しがないフリーターをやっている時で、「クズだ」「ゴミだ」「這いずり回るゴキブリだ」と自分が言われているようで、心が折れそうになりました。
そして、サラリーマンとなった今読んでも、心が折れそうになりました。
遠藤がカイジの借金を返済シュミレーションするのですが、返済が終わるまで勝算のない仮の日々を送るだとか、動かないのは年金と預金が頼りの老人だとか、大人がへこむ事がたくさん書いてあるんですね。
僕も大人ですから、色々とローンとかもある訳で、返し終わるまで仮の日々なのかなとか、一発大勝負に出ないといけないのかなとか悩んじゃいましたよ。
僕の場合は、心にグサリと刺さる言葉は変化しているけど、どの年代で読んでも心が折れるんだなと思いました。
年代によって刺さる言葉が違うのは、面白い発見でした。
こういう漫画は世代を選ばず、ずっと読まれていくんだなと思います。
映画はコチラ
レビュー俳句
「心折られても
読みたくなるの
傑作は」
色々と書きましたけど、楽しみながら読んでますからね。
とても面白いですよ。強がりじゃなく。