漫画「ミュージアム」ネタバレしてますけど、良かったらどうぞ
「超戦慄猟奇サスペンスホラー」と言うキャッチコピーの漫画「ミュージアム」がとても面白いと評判なので読んでみました。
漫画「ミュージアム」のあらすじ
主人公は沢村と言う熱血刑事です。
沢村は家族をかえりみず働き、それが家族の為だと思っていたのですが、妻や子供との距離は次第に離れていき、ついには、妻と子供は家を出て行ってしまいました。
そんなある日、異様な猟奇殺人事件が発生します。
廃ビルに閉じ込められ、監禁されたあと、同じ部屋に凶暴かつ空腹の犬を放され、生きたまま食われると言う凄惨な事件でした。
犬の腹からは、「ドックフードの刑」と書かれた紙が発見され、ここから連続猟奇殺人事件が始まるのです。
その後も犯行は続き、第2の犯行は、「母の痛みを知りましょうの刑」と言うネーミングで、親のスネをかじり引きこもりをしていたニートが、生まれた時の体重分、生きたまま自分の肉を切り刻まれて殺害されました。
第3の犯行は「均等の愛の刑」で、不倫をしていた裁判官が、身体を縦に両断され、それぞれ自宅の妻と、愛人の元へ宅配便で届けられると言うもの。
第4の犯行は「針千本のーますの刑」で、占い師が口に千本もの針を詰まらせられて殺害。
第5の犯行は「ずっと美しくの刑」で美容整形をしていた女性が、業務用冷蔵庫の中で氷漬けにされて殺害されてしまいます。
沢村は捜査の中で、事件の共通点を見つけます。
犯行は必ず雨の日に行われ、犯人はレインコートに蛙の面をつけている。
そして、被害者にも共通点がある事がわかります。
被害者は裁判員裁判が用いられた「ある事件」の裁判員をしていたのです。
その事に一番驚愕したのは沢村でした。
沢村の妻も、その「ある事件」の裁判員だったのです。
しかも、妻とは出て行ったきり連絡は取っていません。
果たして、沢村は妻を無事保護できるのか? 犯人の目的は何なのか? と言ったお話です。
漫画「ミュージアム」のネタバレ含むレビュー
この「ミュージアム」と言う漫画は、3巻で完結していて短い方なんですが、とても読み応えがありました。
最初の「ドックフードの刑」から引き込まれて、「うわー、何だこれ、残酷だなぁ」と思いながらも、次はどんな刑なんだろうと、犯人の私刑をちょっと期待してしまう自分がいるんですよね。
その犯人に相対する沢村が、不器用で、真っ直ぐで、応援したくなる要素もあります。
それから、刑事モノの「あるある」と言っても過言ではない「後輩刑事の殺害」がありましたし、一風変わった私刑を描きつつも、王道は押さえてありますし、人気があるのもうなずけました。
ただ1つ気になったのは、沢村の妻と子供を生かしておいた事ですね。
これまで、散々残虐の限りを尽くしてきた犯人が、その2人だけ生かしておいた事は違和感が残ります。
終盤になって、犯人が最後のターゲットであった妻と子供をさらい、沢村をおびき出して監禁するんです。
監禁された沢村に、食事としてハンバーガーを与えるシーンがあって、そのハンバーガーが妻と子供の肉でしたって沢村に思わせるんです。
実際は全然違う肉で、妻と子供は生きてるんですけどね。
とにかく、それに怒り、沢村と犯人の直接対決へと話は繋がっていくんですが、そのまま、食べてしまった事ではダメだったんですかね?
さすがにやり過ぎ感が出てしまうからでしょうか?
これまでの犯行と全く違い、そこまで沢村にこだわり、怒らせ、対決する程の因縁が描かれて無かったので、何となく疑問に思いました。
犯人は自分の犯行を「作品」と言ったりしている異常者ですから、因縁とか関係なかったんですかね。
気になったのはそれくらいで、一気読みしてしまうくらいに面白かったです。
追記、
気になったので色々と調べてみたら、犯人は幼い頃に母親をなくしていて継母に育てられていたらしいです。
最後の対決の時に、犯人は子供を人質にとり、妻を殺せば子供は返すと脅していました。
なので、最後のターゲットであった沢村の妻が子持ちだったので、沢村に妻を殺させ、自分と同じ様に子供から母親を奪いたかったのかなと、今は思います。
実写映画化されます
レビュー俳句
「蛙くん
なぜ沢村に
こだわった?」
やっぱり話題になっている作品は面白かったですね。