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「心が叫びたがってるんだ。」のDVDをレンタルして泣き、叫ぼう

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」と言う、舌をかみそうな題名のアニメを作った人達が再集結して作ったと言うアニメ映画、「心が叫びたがってるんだ。」を借りてみました。

 

色々と世知辛い事がありますから、僕だって叫びたがってるんだ!

 

映画「心が叫びたがってるんだ。」のあらすじ

 主人公の成瀬順は、小さい頃のトラウマから声が出せず、人とうまく喋る事が出来ませんでした。

 

人前で喋ると腹痛に襲われ、トイレから出てくる事が出来なくなってしまうのです。

 

順が幼い頃はとてもお喋りでした。

家の近くの丘の上にあるお城に憧れて、いつか素敵な王子様とお城の舞踏会に行く事を夢見て、何度もお城を見に行っていました。

 

「心が叫びたがってるんだ。」のお城のシーン

(C)KOKOSAKE PROJECT

 

ある日、お城から一台の車が出てくるのを見かけ、ふと運転席に目をやると自分の父親が乗っているではありませんか。

 

急いで家に帰り、母親にその事を楽しげに伝えると、母の様子がおかしくなり、それ以上喋っちゃダメと言われます。

 

実は、丘の上のお城はラブホテルで、父親は順に浮気現場を目撃されてしまっていたのでした。

 

程なくして両親は離婚し、家を出る事になった父親は、「お前は本当にお喋りだな。全部お前のせいじゃないか。」と言い残して行きました。

 

すると順の前に、玉子の妖精が現れ、口にチャックをされてから喋る事が出来なくなったのです。

 

それは、高校2年生になった今も続き、誰とも喋れない毎日を送っていました。

 

そんなある日、クラスで「地域ふれあい交流会」の出し物をやる事になり、担任の先生の独断によって順は実行委員に選ばれてしまいます。

 

その他に選ばれたのが、クラスメイトの坂上拓実、仁藤菜月、田崎大樹の3人。

 

物静かで無気力な拓実としっかり者の優等生の菜月、そしてヒジを壊してやさぐれる野球部員の大樹と、個性の強いメンバーで実行委員は構成されていました。

 

果たして、無事に「地域ふれあい交流会」を迎えられるのか?  順のトラウマはどうなっていくのか?  と言ったお話です。

 

映画「心が叫びたがってるんだ。」の主なキャスト

水瀬いのり(成瀬順)

内山昴輝(坂上拓実)

雨宮天(仁藤菜月)

細谷佳正(田崎大樹)

 

 

映画「心が叫びたがってるんだ。」のレビュー

絵のタッチとかが優しくて、綺麗で観やすい作品でした。

 

田舎を舞台にした物語だったので、風景の描写などはノスタルジー感が溢れていて、懐かしくて優しい気持ちになれましたね。

 

順が最初に勘違いしてしまうラブホテルも、田舎に良くある、駐車場に七夕の短冊みたいなのれんがついてるやつで、「あぁいうホテルよく山の中にあった、あった」と田舎を思い出しました。

 

僕も地方出身で、東京に潜伏するエセ都会人ですから、とても懐かしい思いがしました。

 

それをお城だと思ってる順が可愛くて、微笑ましかったのですが、まさかの展開で、あのアイディアには驚かされました。

 

あのお父さんも、そんなにキツイこと言わなくても良いじゃないかと憤りを覚えつつ、浮気がそんな事で発覚してしまった可哀想感もあって複雑です。

 

一番可哀想なのは順ですけどね。

お母さんにも、お父さんにも喋るなとかお喋りとか、お前のせいとか言われたら、そりゃトラウマになりますよ。

 

結果的には、実行委員のみんなとの交流で少しづつ自分の殻をやぶり、言いたい事が言えるようになっていく訳ですが、そのひたむきさで周りをも変えていく様は感動を覚えました。

 

やっぱり小さい頃のお喋りな順を最初に見せられているので、それなりに感情移入してしまいますね。

 

お喋りな時とのギャップが凄いですから。

 

「心が叫びたがってるんだ。」の順が叫ぶシーン

(C)KOKOSAKE PROJECT

 

最後の方で拓実に対して言いたい事を叫んでいる姿は、ヒナ鳥の巣立ちを見るようで清々しかったです。

 

途中から拓実の曖昧な態度にもイラつき始めていたので、スッキリしました。

 

そのあたりまで計算された演出だとしたらスタンディングオベーションですね。

 

監督さんに一度話を聞いてみたいです。話す機会なんて一生来ないと思いますけどね。

 

全体的にとても楽しめる映画でした。

 

レビュー俳句

「俺だって

             叫んでみたい

                            許されるなら」

タイトルにもなっていますし、順が叫ぶシーンは見応えがあります。

 

あー、叫びたい。