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映画「クライム・ヒート」、ダークサイドに堕ちる覚悟はあるか?

トム・ハーディ主演のサスペンス「クライム・ヒート」を借りてみました。

 
レヴェナントを見てからトム・ハーディもお気に入りの俳優になったので、遅まきながら観てみたいと思います。

クライム・ヒートのあらすじ

ブルックリンで、叔父のマーブが営むバーのバーテンダーとして働くボブ(トム・ハーディ)が主人公です。
 
ボブが働くその店は、表向きは普通のバーですが、マフィア達の表に出せない金を預かる闇銀行としての裏の顔を持っていました。
 
ボブはいつものようにバーテンダーの仕事を終え帰宅すると、途中でどこからか犬の鳴き声が聞こえてきました。
 
辺りを探してみると、ある家のゴミ箱の中に怪我を負った子犬が捨てられていました。
 
その家の住人であるナディアが物音に気付き出て来たので、とりあえず事情を説明し、怪我を治療すると、引き取り手もないという事で、ナディアに押し切られる形でボブはその子犬を飼う事になりました。
 

映画「クライム・ヒート」の1シーン

 
家が近所だった事も手伝って、子犬を通じて仲を深めていくボブとナディアでしたが、ある日事件が起こります。
 
闇銀行であるバーに、覆面を被った2人組みの男が押入り、奪われてはいけないマフィアの金を盗んでいきました。
 
それをマフィアが黙って見逃すはずも無く、ボブとマーブに、犯人を捕らえ金を奪い返すよう命じてきます。
 
果たして、犯人は誰なのか?  ボブは無事金を奪い返せるのか?  と言ったお話です。
 

クライム・ヒートのレビュー(ネタバレ有り)

ボブは知らなかったんですが、バーを襲わせたのはマーブなんです。
 
そのマーブの状況が、致し方無く、止むに止まれずと言った環境だったので、許してあげたいなぁと思っていたんですが、結局マフィアに殺されてしまって、とても切ない気持ちになります。
 
ボブはボブで、ナディアと良い感じになってきたところへ、人殺しの噂もあるキレたナディアの元彼が戻ってきてしまって、こいつが2人を苦しめるんです。
 
そして、最後はナディアの目の前でそいつを撃ち殺しまって、結局ナディアも離れていってしまう。
 
映画全体でハッピーな状況が一つもないんです。
 
登場人物それぞれに、そうしてしまう理由があるし、マフィア以外は完全な悪がいないので、なんとも暗く切ないお話でした。
 
セリフもそんなに多くなくて、わかりやすい説明っぽいシーンもあまりないので、登場人物達の想いや、バックボーンは観てる側に結構委ねられるんです。
 
みんな大変で、現状を切り抜けようと必死なので、そこに想像や意識を引っ張られると、観ているこっちもダークサイドに引き込まれてしまいます。
 
僕はフォースを持ってなくて良かったですよ。
危うくダークサイドに堕ちて、ダース・ベイダーになるところでした。
 

レビュー俳句

「この映画
            フォースを持つ者
                                    観るべからず」
気持ちの良いエンディングを求める人はやめておいた方が良いと思います。