漫画「僕だけがいない街」映画化もされたし、個人的には評価も上々。
実写映画化もされた有名作品ですが、まだ読んだ事なかったので「僕だけがいない街」を読んでみました。
「全国3000書店員と選んだコレ読んで漫画ランキング」と言う、なんだか凄いのか、凄くないのかよく分からないランキングで1位をとってます。
ま、実写化もアニメ化もされてる位なので、つまらなくは無いと思って大丈夫だと思います。
実写も観ました。
「僕だけがいない街」のあらすじ
主人公は藤沼悟と言う売れない漫画家で、それだけでは生計が立てられないので、ピザ屋の配達のバイトをしながら、日々作品を編集者へと持ち込む生活を送っていました。
悟には「ある不思議な能力」が備わっていて、身の回りで不幸な事件や事故が起こる時に、その事件・事故が起こる直前の場面を何度も繰り返すと言うもので、悟自身は「再上映(リバイバル)」と呼んでいました。
1度リバイバルが起こると、事件・事故の原因となる事を突き止めて、防がないと何度もリバイバルしてしまいます。
ある日、ピザの配達中にリバイバルが起こり、子供の命を救った悟でしたが、自分自身は怪我をして入院する事になってしまいます。
入院を心配した母親の佐知子が上京し、悟は佐知子としばらく暮らす事になりました。
退院し、佐知子とスーパーへの買物に行った帰りに再びリバイバルが起き、悟は何も出来ませんでしたが、佐知子が何かに気付きリバイバルは終わった様でした。
佐知子はリバイバルの事は知りませんが、悟は佐知子に何か気付いた事はあるかと聞くと、誘拐事件が未遂に終わったと言うのです。
この言葉に疑問を感じつつも、リバイバルが終わった事で真実だろうと考える悟でしたが、話をそれ以上聞くことやめます。
次の日、バイトを終え家に帰ると、佐知子は何者かに殺害され、部屋に横たわっていました。
しかも、犯人によって悟が母親殺しの犯人に仕立て上げられていたのです。
母を救う為、犯人を追い詰める為、リバイバルを試みた悟は、なんと小学5年生までさかのぼってしまいました。
果たして、悟は母を救う事が出来るのか? 母・佐知子は何を目撃してしまったのか? 何故、小学生時代までリバイバルしてしまったのか? と言ったお話です。
「僕だけがいない街」のレビュー
よく練り込まれたストーリーでとても読み応えがありました。
色々と伏線も張ってあって、読み進める楽しみとか、後半の謎が少しづつ判明していく雰囲気は、読み手をちゃんと意識した展開になっていて読みやすさもあったと思います。
子供時代になってからが、犯人探しのメインパートなんですが、そこに至ってからは、登場人物に大人が少ししか出て来ないので、途中からなんとなく犯人が分かってしまうのが、少し寂しかったですね。
もう少し意外な登場人物とか出てくると、もっと面白かったかもしれません。
犯人がなぜそうなってしまったのか、犯人と主人公である悟の関係とか、細かく丁寧に描かれていたので、読んだ後に消化不良もないですし、ちょうど良くお腹いっぱいになれました。
映画化、アニメ化もされているので、そちらも見てみようかなという気になれたので、好きな作品になったんだと思います。
絵の雰囲気もそうですけど、小学校時代を描いたパートでは、友達との会話や、秘密基地やアジトとかの単語、母親との会話なんかも全て、誰もが経験しているような事柄だったので、ノスタルジーな気分になります。
題材は重いのに、こんな気分も味あわせるなんて凄いなと、単純に思いました。
レビュー俳句
「犯人は
わかっちゃうけど
それも良し」
読み応えがあって、とても満足しました。
僕だけがいない街 (1) (カドカワコミックス・エース)
posted with ヨメレバ
三部 けい 角川書店(角川グループパブリッシング) 2013-01-25