「ビリギャル」面白いけど、ちょっと物申す!
ビリギャルをTSUTAYAで借りました。根強い人気の秘密を探ろうと思います。
何かを訴えかけてくる表紙が印象的ですね。
ビリギャルのあらすじ
名古屋の中高大一貫制の高校に通うお気楽ギャルのさやかが主人公です。
さやかは小学校時代友達が出来ず、母親だけが友達でした。
そんな時、制服が可愛いと言う理由で中学受験をし、中学へ入ってからは念願だった友達も出来て、楽しく遊びほうけていました。
一貫制なので高校受験もなく、中学入学以来全く勉強しなかったさやかは、見事に高校2年生で成績はビリへ。
ある日、さやかのカバンの中からタバコが見つかってしまいます。
友達を売らなかったので、さやかだけが停学となってしまい、一貫制であった大学へと進むのは無理だと担任から言い渡されます。
心配した母親はさやかを塾に通わせる事に。
そこで出会ったのは、ビリギャルのさやかでも信じて大学受験を進める塾講師・坪田でした。
とにかく志望校を決めようという事になり、ノリで慶応にしてしまう2人。
そこから、さやかと坪田の奇跡の受験ストーリーが始まります。
果たして、さやかは見事慶応に合格する事が出来るのか? と言ったお話です。
ビリギャルのレビュー
ビリギャルはさやかのサクセスストーリーかと思いきや、実は親とか大人がどう子供を育てるのか、と言ったところがテーマだったように感じました。
そう感じたのは、さやかの慶応受験の話がメインストーリーとは別に、さやかの弟の話も同時進行しているんです。
弟はプロ野球選手になるのが夢だった父親からその夢を託され、小さい頃から野球一筋の生活を送っていたんですが、野球名門校に入学してから自分の限界を悟り、父親とケンカの末、野球を辞めてしまいます。
さやかの方は母親と坪田がさやかの可能性を信じて育てて合格、弟の方は父親からの期待と押し付けが強すぎてダメになってしまって、両極端な見せ方でしたが、「子供の可能性を信じましょう。でも、決して押し付けてはダメですよ」といった事が言いたかったのかなと思います。
原作の方は読んでないので分からないのですが、映画を見た感じではそう思いました。
時代を感じましたね、ゆとり世代の作り方と言っても過言ではない作品でした。
坪田も母親もほとんどさやかを怒らないんですよ、模試で合格可能性があがらずに、受験を諦めると言ったさやかを坪田が一度突き放した事はありますが、それ以外は全く怒らない。
特に母親は全く怒らない。
逆に厳しくしていた父親の方は、弟が挫折してしまって、厳しくせずにのびのび育てた方がいいですよと言わんばかりでした。
僕は学生時代に部活もやってましたし、厳しくされましたよ。
当時はムカついてましたけど、今思えば厳しくされて良かったなと思っていますし、子供に怒ったり、厳しくしたりするのは良くないよと思わせてしまう作り方はあまり感心しませんでした。
もう少し厳しい大人が出てくる場面も作って欲しかったなと思いました。
時代を感じた事がもう1つ、今はみんなインターネットで合格発表するんですね。
さやかが合格発表ページに行くボタンのクリックをためらっているシーンでは、今はこうなんだなぁとジジイみたいな感想を口走ってしまいました。
レビュー俳句
「子供には
時には厳しさ
必要だ」
あ、ちなみに僕はまだ独身です。当然、子供もいません。